「冒瀆」について その3

新改訳聖書』第3版のヨハネ福音書8章37節から41節までに、次のように書かれています。
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37節
わたしは、あなたがたがアブラハムの子孫であることを知っています。しかしあなたがたはわたしを殺そうとしています。わたしのことばが、あなたがたのうちに入っていないからです。
38節
わたしは父のもとで見たことを話しています。ところが、あなたがたは、あなたがたの父から示されたことを行うのです。」
39節
彼らは答えて言った。「私たちの父はアブラハムです。」イエスは彼らに言われた。「あなたがたがアブラハムの子どもなら、アブラハムのわざを行いなさい。
40節
ところが今あなたがたは、神から聞いた真理をあなたがたに話しているこのわたしを、殺そうとしています。アブラハムはそのようなことはしなかったのです。
41節
あなたがたは、あなたがたの父のわざを行(おこな)っています。」彼らは言った。「私たちは不品行によって生まれた者ではありません。私たちにはひとりの父、神があります。」
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37節2行目から、「・・・あなたがたはわたしを殺そうとしています。・・・」とあり、40節1行目から、・・・あなたがたは、神から聞いた真理をあなたがたに話しているこのわたしを、殺そうとしています。・・・」とあります。

 

「わたし」というのは、「イエス」のことです。

 

「あなたがた」というのは、8章31節の、「・・・その信じユダヤ人たち・・・」のこと、すなわち、「イエスを信じた」(8章30節)ユダヤ人たちのこと、と言うことができると思います。

 

「イエスを信じた」ユダヤ人たちが、イエスを「殺そうとしてい」る、ということです。

 

エスを「殺そうとしてい」るのですから、そのユダヤ人たちは、「わたし(すなわち、イエス)のことばにとどまる」(8章31節)ことはないということ、また、「わたしのことばが、あなたがた(すなわち、ユダヤ人たち)のうちに入っていない」(8章37節、上記冒頭)ということ、になると思います。

 

37節には、2行目から、「・・・あなたがたはわたしを殺そうとしています。わたしのことばが、あなたがたのうちに入っていないからです。」とあります。

 

「わたしのことばが、あなたがたのうちに入っていないから」、「あなたがたはわたしを殺そうとしています。」と、イエス言われています。

 

38節1行目から、「・・・あなたがたは、あなたがたの父から示されたことを行うのです。」とあります。

 

「あなたがたの父から示されたこと」というのは、何でしょうか。

 

また、『あなたがたの父』というのは、誰でしょうか。

 

39節に、『彼らは答えて言った。「私たちの父はアブラハムです。」・・・』とあります。

 

それに対してイエスは、『(39節)・・・「あなたがたがアブラハムの子どもなら、アブラハムのわざを行いなさい。(40節)ところが今あなたがたは、神から聞いた真理をあなたがたに話しているこのわたしを、殺そうとしています。アブラハムはそのようなことはしなかったのです。(41節)あなたがたは、あなたがたの父のわざを行(おこな)っています。」』と言われました。

 

40節に、「ところが今あなたがたは、神から聞いた真理をあなたがたに話しているこのわたしを、殺そうとしています。アブラハムはそのようなことはしなかったのです。」とあり、また41節に、「あなたがたは、あなたがたの父のわざを行(おこな)っています。・・・」とあります。

 

「あなたがたがアブラハムの子どもなら、アブラハムのわざを行いなさい」(39節)とあり、「アブラハムはそのようなこと(すなわち、殺そうとすること)はしなかったのです」(40節)、とあります。

 

つまり、「あなたがた」は、「私たちの父はアブラハムです」(39節)と言っているのですが、『あなたがたの父』は『アブラハム』です、とは言えない、ということです。

 

また、「アブラハムはそのようなこと(すなわち、殺そうとすること)はしなかったのです」(40節)とあり、「あなたがたは、あなたがたの父のわざを行(おこな)っています」(41節)、とあります。

 

この文脈からすると、「『あなたがたの父』のわざ」というのは、「殺そうとすること」である、ということになると思います。

 

「『あなたがたの父』から示されたこと」(38節、上記冒頭)というのは、その「『殺そう』とすること」ではないでしょうか。

 

では、『あなたがたの父』というのは、誰のことでしょうか。

 

その4、に続きます。