『新改訳聖書』第3版のエレミヤ書25章6節と7節(いずれも、その20冒頭など)に、次のように書かれています。
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6節
ほかの神々に従い、それに仕え、それを拝んではならない。あなたがたが手で造った物によって、わたしの怒りを引き起こしてはならない。そうでないと、わたしもあなたがたにわざわいを与える。
7節
それでも、あなたがたはわたしに聞き従わなかった。―主の御(み)告げ―それで、あなたがたは手で造った物でわたしの怒りを引き起こし、身にわざわいを招いた。」
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6節3行目からと、7節最後の行に、『わざわい』とあります。
エレミヤ書25章の場合、『わざわい』というのは、バビロンの王ネブカデレザルによって、「この国」が攻められること、ではないでしょうか。
7節に、「それでも、あなたがたはわたしに聞き従わなかった。・・・『それで』、あなたがたは・・・身にわざわいを招いた。」とあります。
「それでも、あなたがたはわたしに聞き従わなかった」『ので』、「身にわざわいを招いた。」と言い換えることができると思います。
エレミヤ書25章8節と9節(いずれも、その18冒頭)に、次のように書かれています。
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8節
それゆえ、万軍の主はこう仰せられる。「あなたがたがわたしのことばに聞き従わなかったために、
9節
見よ、わたしは北のすべての種族を呼び寄せる。―主の御(み)告げ―すなわち、わたしのしもべバビロンの王ネブカデレザルを呼び寄せて、この国と、その住民と、その回りのすべての国々とを攻めさせ、これを聖絶して、恐怖とし、あざけりとし、永遠の廃墟とする。
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8節から9節にかけて、「(8節)・・・あなたがたがわたしのことばに聞き従わなかった『ために』、(9節)見よ、わたしは・・・わたしのしもべバビロンの王ネブカデレザルを呼び寄せて、この国・・・を攻めさせ・・・る。」とあります。
「あなたがたがわたしのことばに聞き従わなかった」、ということが、「バビロンの王ネブカデレザルを呼び寄せて、この国・・・を攻めさせ・・・る」理由として語られている、と言うことができると思います。
同じように7節でも、「あなたがたはわたしに聞き従わなかった」、ということが、「身にわざわいを招いた」理由として語られている、と言うことができると思います。
このことから、「バビロンの王ネブカデレザルを呼び寄せて、この国・・・を攻めさせ・・・る」(8節、上記)、ということが、「あなたがた」が「身にわざわいを招いた」(7節、その19冒頭など)ということに当たる、と考えることができると思います。
「あなたがた」が「身にわざわいを招いた」(7節、その19冒頭など)のは、「あなたがた」が「主」(5節、その19冒頭)のことばを聞かず、「主」のことばに従わなかったためである、と言うことができると思います。エレミヤ書25章4節と7節(いずれも、その19冒頭)をご参照ください。
そして、「あなたがたがわたし(すなわち、主)のことばに聞き従わなかった『ために』、・・・わたしは・・・わたしのしもべバビロンの王ネブカデレザルを呼び寄せて、この国・・・を攻めさせ・・・る」(8節から9節にかけて、上記)ことにした、と考えられるので、このことが、「身にわざわいを招いた」(7節、その19冒頭など)、に当たると考えられます。
その22、に続きます。