「冒瀆」について その1

新改訳聖書』第3版のヨハネ福音書10章33節に、次のように書かれています。
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33節
ユダヤ人たちはイエスに答えた。「良いわざのためにあなたを石打ちにするのではありません。冒瀆のためです。あなたは人間でありながら、自分を神とするからです。」
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2行目から、「・・・冒瀆のためです。あなたは人間でありながら、自分を神とするからです。」とあります。

 

「あなた」というのは、「イエス」のことです。

 

「冒瀆のためです」というのは、もちろん、「冒瀆のため」に「あなた(すなわち、イエス)を石打ちにする」のです、のことです。

 

「あなたは人間でありながら、自分を神とするから」、「冒瀆のため」に「あなたを石打ちにする」のです、となります。

 

「人間でありながら、自分を神とする」ことが「冒瀆」である、ユダヤ人たちは言っている、と言うことができると思います。

 

ヨハネ福音書10章36節に、次のように書かれています。
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36節
『わたしは神の子である』とわたしが言ったからといって、どうしてあなたがたは、父が、聖であることを示して世に遣わした者について、『神を冒瀆している』と言うのですか。
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これはイエスのことばですが、このことばからすると、イエスが『わたしは神の子である』と言われたことに対して、ユダヤ人たちは『神を冒瀆している』と言っている、ということであると思われます。

 

つまり、ユダヤ人たちは、イエスが『わたしは神の子である』と言われたことに対して、『神を冒瀆している』と言った、ということです。

 

今述べたことからお分かりになるかと思いますが、ユダヤ人たちは、イエスが『神の子である』ことを認めませんでした。

 

しかし、認めた人もいます。

 

ヨハネ福音書1章48節と49節に、次のように書かれています。
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48節
ナタナエルはイエスに言った。「どうして私をご存じなのですか。」イエスは言われた。「わたしは、ピリポがあなたを呼ぶ前に、あなたがいちじくの木の下にいるのを見たのです。」
49節
ナタナエルは答えた。「先生。あなたは神の子です。あなたはイスラエルの王です。」
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49節1行目に、「・・・先生。あなたは神の子です。・・・」とあります。

 

ナタナエルは、イエスが『神の子』であることを認めています。

 

また、ヨハネ福音書11章27節には、次のように書かれています。
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27節
彼女はイエスに言った。「はい。主よ。私は、あなたが世に*来られる神の子**キリストである、と信じております。」

 

* 別訳「きたるべきかた」(「メシヤ」の称号)
** すなわち「メシヤ」

 

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1行目から、『彼女はイエスに言った。「はい。主よ。私は、あなたが世に*来られる神の子**キリストである、と信じております。」』とあります。

 

「彼女」というのは、「マルタ」のことです。ヨハネ福音書11章24節をご参照ください。

 

「私は、あなたが・・・『神の子』・・・である、と信じております」、とマルタは言っています。

 

マルタは、イエスが『神の子』であることを認めている、と言うことができると思います。

 

その2、に続きます。