「死刑」について その5

新改訳聖書』第3版のマタイの福音書26章64節(その4冒頭)に、次のように書かれています。
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64節
エスは彼に言われた。「あなたの言うとおりです。なお、あなたがたに言っておきますが、今からのち、人の子が、力ある方の右の座に着き、天の雲に乗って来るのを、あなたがたは見ることになります。」
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「人の子が、力ある方の右の座に着き」については、「人の子」について その1(2023-02-08)から「人の子」について その9(2023-02-16)までと、「右の座」について(2023-01-27から2023-01-28まで)をご参照ください。

 

「人の子が・・・天の雲に乗って来る」については、「人の子」について(同上)と、「雲に乗って来る」について その1(2023-02-11)と、「雲に乗って来る」について その2(2023-02-11)をご参照ください。

 

「人の子」について(2023-02-08から2023-02-16まで)、では、26章64節の「人の子」というのは、『イエス』のことである、と言うことができると述べています。

 

マタイの福音書26章64節(上記冒頭)1行目に、「・・・あなたの言うとおりです・・・」とあります。

 

これは、26章63節(その4冒頭)で大祭司が、「あなたは神の子キリストなのか、どうか。その答えを言いなさい。」と聞いたことに対して、イエスが答えられたことばです。

 

「あなたの言うとおりです」と答えられたので、イエスはご自分が「神の子キリスト」であることを、お認めになった、と言うことができると思います。

 

上記冒頭26章64節でイエスが言われたことに対して、大祭司は、「神への冒瀆だ。・・・あなたがたは、今、神をけがすことばを聞いたのです。」(26章65節、その4冒頭)と言いました。

 

つまり大祭司は、上記冒頭26章64節でイエスが言われたことを「神への冒瀆」だと思い、イエスが言われたことばを「神をけがすことば」だと思った、ということです。

 

大祭司がそのように思ったということは、大祭司は、イエス「神の子キリスト」ではないと思った、ということになると思います。

 

「あなたの言うとおりです」とイエスが言われたことは、『神への冒瀆』なのでしょうか。

 

エスは、ご自分が「神の子キリスト」ではないのに、「あなたの言うとおりです」と言われることによって、「神の子キリスト」であると、お認めになったのでしょうか。

 

もしイエスが、「神の子キリスト」ではないのに「あなたの言うとおりです」と言われたのだとすると、イエスは『偽証』した、ということになります。

 

エスは『偽証』したのでしょうか。

 

その6、に続きます。