『新改訳聖書』第3版のヨハネの福音書8章44節に、次のように書かれています。
***
44節
あなたがたは、あなたがたの父である悪魔から出た者であって、あなたがたの父の欲望を成し遂げたいと願っているのです。悪魔は初めから人殺しであり、真理に立ってはいません。彼のうちには真理がないからです。*彼が偽りを言うときは、自分にふさわしい話し方をしているのです。なぜなら彼は偽り者であり、また偽りの父であるからです。
* 別訳「人が偽りを言うときは、自分にふさわしい話し方をしているのです。なぜなら、彼の父もまたうそつきだからです」
***
「あなたがた」というのは、8章31節の、「・・・その信じたユダヤ人たち・・・」のこと、と言うことができると思います。
4行目から、「・・・*彼が偽りを言うときは、自分にふさわしい話し方をしているのです。なぜなら彼は偽り者であり、また偽りの父であるからです。」とあります。
「彼」というのは、「悪魔」のことです。
「彼」に「悪魔」を当てはめると、「彼は偽り者であり、また偽りの父であるからです」は、「『悪魔』は偽り者であり、また偽りの父であるからです」、となります。
「彼(すなわち、悪魔)は・・・『偽りの父』である」、ということが言われています。
この言葉から、悪魔は、「偽り」を子どもとして生む、と言うことができるのではないでしょうか。
悪魔が『偽りの父』であるなら、悪魔は『偽り』を子どもとして生む、と言うことができると思います。
そうすると例えば、ある人が『偽り』を語った場合、その『偽り』は「悪魔の子ども」である、ということになります。
ヨハネの手紙 第一2章4節に、次のように書かれています。
***
4節
神を知っていると言いながら、その命令を守らない者は、偽り者であり、真理はその人のうちにありません。
***
ヨハネの福音書8章37節(その1中ほど)と40節(その1後半)で、「あなたがた」すなわち「ユダヤ人たち」は、イエスを殺そうとしている、ということが言われています。
神は、律法で、「殺してはならない」、と命じておられます。「あなたがた」は、イエスを殺そうとし、殺したのですから、「その命令を守らない者」であった、と言うことができると思います。
つまり、「あなたがた」すなわち「ユダヤ人たち」は、『偽り者』である、ということです。それは、『悪魔』と同じです。
また、「あなたがた」すなわち「ユダヤ人たち」には、『真理はない』(Ⅰヨハ2:4、上記)、と言うことができると思います。それも、『悪魔』と同じです。
「あなたがた」すなわち「ユダヤ人たち」は、「あなたがたの父である悪魔から出た者であ」(ヨハネ8:44、上記冒頭)る、というのは、以上のようなことではないでしょうか。
どのように思われますか。