「ネブカデレザル」について その1

新改訳聖書』第3版のエレミヤ書34章1節に、次のように書かれています。
***
1節
バビロンの王ネブカデレザルと、その全軍勢、および彼の支配下にある地のすべての王国とすべての国々の民が、エルサレムとそのすべての町々を攻めていたとき、からエレミヤにあったみことばは、こうである。
***

 

1行目から、「バビロンの王ネブカデレザルと、その全軍勢、および彼の支配下にある地のすべての王国とすべての国々の民が、エルサレムとそのすべての町々を攻めていたとき、・・・」とあります。

 

この記述から、「バビロンの王・・・と、その全軍勢」が「エルサレムとそのすべての町々を攻めていた」だけではなく、「彼支配下にある『地のすべての王国』と『すべての国々』の民」も、「エルサレムとそのすべての町々を攻めていた」、ということが分かります。

 

「彼(すなわち、バビロンの王ネブカデレザル)の支配下にある『地のすべての王国』」とは何でしょうか。

 

また、「彼(すなわち、バビロンの王ネブカデレザル)の支配下にある・・・『すべての国々』」とは何でしょうか。

 

列王記の時代、ユダの王ゼデキヤの第十一年のことであれば、エルサレムを攻めていたのは、基本的に、バビロンの王とその全軍勢『だけ』ではないでしょうか。

 

列王記の時代、ユダの王ゼデキヤの第十一年のときの「バビロンの王」は、「ネブカデ『ネ』ザル」でしたが、そのとき、『地のすべての王国』や、『すべての国々』が、バビロンの王、およびその全軍勢とともにいる、ということはなかった、と思います。

 

ところが、エレミヤ書34章1節(上記冒頭)には、「バビロンの王・・・と、その全軍勢、および彼の支配下にある『地のすべての王国』と『すべての国々』の民が、エルサレムとそのすべての町々を攻めていた・・・」、と書かれています。

 

そのとき、すなわち、エレミヤ書34章1節(上記冒頭)のときの「バビロンの王」は、「ネブカデ『レ』ザル」です。

 

この、エレミヤ書34章1節(上記冒頭)の記述から、「ネブカデ『レ』ザル」と「ネブカデ『ネ』ザル」とは、「別のもの」である、あるいは「別の時代のもの」である、と言うことができると思います。

 

いかがでしょうか。どのように思われますか。