「奉納地」について その4

新改訳聖書』第3版のエゼキエル書48章16節では、町の大きさについて書かれており、同章17節では、町の放牧地の大きさについて書かれています。

 

そして、同書48章18節には、次のように書かれています。
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18節
聖なる奉納地に接する残りの地所の長さは、東へ一万キュビト、西へ一万キュビトである。それは聖なる奉納地に接している。そこから収穫した物は町の働き人の食物となる。
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1行目から、「聖なる奉納地に接する残りの地所の長さは、東へ一万キュビト、西へ一万キュビトである。それは聖なる奉納地に接している。・・・」とあります。

 

「町の一般用」の「残りの地所」は、「幅五千キュビト、長さ二万五千キュビト」です。

 

これは、「二万五千キュビト四方」(48章20節、その3前半)の『奉納地』から、幅二万キュビトの「あなたがたがにささげる奉納地」(48章9節)、すなわち、「聖なる奉納地」を除いた「残りの地所」と言うことができると思います。エゼキエル書48章9節から15節までをご参照ください。

 

その48章15節に、「・・・町はその中央に建てられなければならない。」とあります。

 

「その中央」というのは、「町の一般用」の「残りの地所」の中央のこと、と言うことができると思います。

 

つまり、「幅五千キュビト、長さ二万五千キュビト」の地所の「中央に建てられなければならない」、ということです。

 

そして、町の大きさは、「北側は四千五百キュビト、南側は四千五百キュビト、東側は四千五百キュビト、西側は四千五百キュビト」(48章16節)で、その形は、たてよこ四千五百キュビトの『正方形』です。

 

さらに、町の放牧地は、「北へ二百五十キュビト、南へ二百五十キュビト、東へ二百五十キュビト、西へ二百五十キュビトである」(48章17節)、と書かれています。

 

つまり、放牧地を含めた町は、一辺が、四千五百キュビト+二百五十キュビト+二百五十キュビト=五千キュビトの『正方形』である、ということです。

 

「町の一般用」の「残りの地所」は、「長さ二万五千キュビト」であるということ、また「町はその中央に建てられなければならない」(48章15節)ということからすると、「長さ二万五千キュビト」の中央に、一辺が五千キュビトの『正方形』の、放牧地を含めた町がある、ということになります。

 

「町の一般用」の「残りの地所」のうち、南北方向に「残り」の地所はありませんが、東西方向では、長さ二万五千キュビトのうち、五千キュビトが町とその放牧地になるので、二万五千キュビト-五千キュビト=二万キュビトが「残り」の地所、すなわち、「聖なる奉納地に接する残りの地所」(48章18節、上記前半)になります。

 

「町はその中央に建てられ」ることになるので、この「残り」の長さ二万キュビトは、放牧地を含めた町の東の端から、「東へ一万キュビト」(48章18節、上記前半)と、またその西の端から、「西へ一万キュビト」(同)とに分けられる、ということになります。

 

そしてこの、「東へ一万キュビト、西へ一万キュビト」(48章18節、上記前半)の「残りの地所」(同)の部分は、おそらく『北側』で、「聖なる奉納地に接」(同)している、と考えられます。

 

言い換えると、長さで、「東へ一万キュビト、西へ一万キュビト」の「残りの地所」は、『「聖なる奉納地」の南側』に接している、ということです。

 

その5、に続きます。