「律法」について その7

新改訳聖書』第3版の出エジプト記2章11節と12節に、次のように書かれています。
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11節
こうして日がたち、モーセがおとなになったとき、彼は同胞のところへ出て行(い)き、その苦役を見た。そのとき、自分の同胞であるひとりのヘブル人を、あるエジプト人が打っているのを見た。
12節
あたりを見回し、ほかにだれもいないのを見届けると、彼はそエジプト人を打ち殺し、これを砂の中に隠した。
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12節1行目から、「・・・彼はそのエジプト人を打ち殺し・・・た。」とあります。

 

このときはまだ、「殺してはならない」という律法は与えられていませんでした。

 

モーセエジプト人を殺したのですが、そのことに対して、神が怒りを燃やされた、ということについては書かれていません。

 

モーセは逃げて、ミデヤンの地に住みました。出エジプト記章15節をご参照ください。

 

モーセエジプト人を殺したとき、律法はまだ与えられていなかったので、違反は無く、「怒りを招く」(ローマ4:15)ものが無かった、と言うことができると思います。

 

ローマ人への手紙4章15節(その6、冒頭)の、「律法は怒りを招くものであり、律法のないところには違反もありません。」というのは、以上のようなことだと思います。

 

いかがでしょうか。