「死」について その12

新改訳聖書』第3版のエゼキエル書32章を読むと、『地下の国』には、「死者」たちが横たわっている、ということが分かると思います。

 

これについては、「よみ」について(2021-04-07)、および「地下の国」について その1(2021-07-08)から「その3」までをご参照ください。

 

ローマ人への手紙4章24節に、次のように書かれています。
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4章24節
また私たちのためです。すなわち、私たちの主イエスを死者の中からよみがえらせた方を信じる私たちも、その信仰を義とみなされるのです。
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1行目から、「・・・私たちの主イエスを死者の中からよみがえらせた方・・・」とあります。

 

「死者の中からよみがえらせた」という言葉は、聖書の中に、たびたび出てきます。

 

『死者の中から』とあります。どのような意味であると考えられるでしょうか。

 

冒頭で述べましたように、『地下の国』には「死者」たちが横たわっていると言うことができると思います。

 

そして、イエスも、その『地下の国』に横たわっている「死者」たちのひとりになったと考えられるのですが、その横たわっている『死者たちの中から』、という意味ではないかと思われます。

 

つまり、イエスは、その『死者たちの中から』いなくなった、ということです。

 

『死者の中から』ではなく、『死者から』という言葉が用いられているとすると、イエスはよみがえって、「死者」ではない方となられた、という意味になると考えられます。

 

その場合も、『死者たちの中から』はいなくなるのですが、そのことが「強調される」のではない、ということです。

 

『死者の中から』の場合は、『死者たちの中から』いなくなるということが「強調される」ような気がします。

 

微妙な言い回しになりますが、お分かりいただけるでしょうか。

 

その13、に続きます。