「墓」について その2

新改訳聖書』第3版のエゼキエル書32章21節から23節までに、次のように書かれています。
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21節
勇敢な勇士たちは、その国を助けた者たちとともに、よみの中から語りかける。『降りて来て、剣で刺し殺された者、割礼を受けていない者たちとともに横たわれ』と。
22節
その墓の回りには、アッシリヤとその全集団がいる。みな、刺し殺された者、剣に倒れた者たちである。
23節
彼らの墓は穴の奥のほうにあり、その集団はその墓の回りにいる。彼らはみな、刺し殺された者、剣に倒れた者、かつて生ける者の地で恐怖を巻き起こした者たちである。
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21節1行目から、「勇敢な勇士たちは、・・・よみの中から語りかける。・・・」とあります。この言葉より、「勇敢な勇士たち」は「よみの中」にいる、ということが分かります。

 

22節に、「その墓の回りには、・・・」とあります。「その墓」の「その」というのは、「勇敢な勇士たち」の、のことであると考えられます。

 

あるいはまた、「勇敢な勇士たち」や「その国を助けた者たち」の、のことである、というようにも考えられます。

 

さらにまた、それらの者たちと、「剣で刺し殺された者、割礼を受けていない者たち」(21節)の、のことである、という可能性もあると思います。

 

さしあたり、「その」を「勇敢な勇士たち」の、のことと考えます。そうすると、「その墓の回りには、・・・」は、「勇敢な勇士たちの墓の回りには、・・・」となります。

 

「勇敢な勇士たち」は「よみの中」にいるのですから、「その墓」は「よみの中」にある、と考えられます。

 

23節1行目から、「彼らの墓は穴の奥のほうにあ・・・る。・・・」とあります。この場合の「彼らの」というのも、さしあたり、「勇敢な勇士たち」の、のことであると考えます。「アッシリヤとその全集団」(22節)の、のことではない、と言うことはできると思います。

 

23節1行目から、「彼らの墓は穴の奥のほうにあり、その集団はその墓の回りにいる。・・・」とあります。「その集団」とは、「アッシリヤとその全集団」のことか、もしくは、「その全集団」のこと、と思われます。「その集団は『その墓の回り』にいる」、とあるので、「その墓」すなわち「彼らの墓」というのは、「アッシリヤとその全集団」の墓のことではない、と言うことができます。

 

したがって、23節1行目の「彼らの墓」の「彼らの」というのは、「アッシリヤとその全集団」(22節)の、のことではない、となります。

 

23節1行目からの、「彼らの墓は穴の奥のほうにあ・・・る」は、さしあたり、「勇敢な勇士たちの墓は穴の奥のほうにあ・・・る」となります。

 

これまで述べてきたことを要約すると、「よみ」の中には「穴」があり、その「穴の奥のほう」に「墓」がある、となります。

 

その3、に続きます。