「契約」について その1

新改訳聖書』第3版のエレミヤ書50章5節に、次のように書かれています。
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5節
彼らはシオンを求め、その道に顔を向けて、『来たれ。忘れられることのないとこしえの契約によって、に連なろう』と言う。
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「彼ら」というのは、同章4節の「イスラエルの民」と「ユダの民」のことです。

 

「彼らは・・・言う。」(5節1行目から)は、「イスラエルの民とユダの民は・・・言う。」となります。

 

1行目から、「・・・忘れられることのないとこしえの契約・・・」とあります。

 

「とこしえの契約」には脚注があり、その脚注は「エレ三二・四〇」となっています。

 

エレミヤ書32章40節は次のようになっています。39節も合わせて引用します。
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39節
わたしは、いつもわたしを恐れさせるため、彼らと彼らの後(のち)の子らの幸福のために、彼らに一つの心と一つの道を与え、
40節
わたしが彼らから離れず、彼らを幸福にするため、彼らととこしえの契約を結ぶ。わたしは、彼らがわたしから去らないようにわたしに対する恐れを彼らの心に与える。
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39節の「彼ら」というのは、30節の「イスラエルの子らとユダの子ら」のこと、及び32節に書かれている人々のことと考えられます。

 

エレミヤ書32章32節は、次のようになっています。
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32節
それは、イスラエルの子らとユダの子らが、すなわち彼ら自身と、その王、首長、祭司、預言者が、またユダの人もエルサレムの住民も、わたしの怒りを引き起こすために行った、すべての悪のゆえである。
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続いてエレミヤ書32章33節は、次のようになっています。
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33節
彼らはわたしに、顔ではなくて背を向け、わたしがしきりに彼らに教えるが、聞いて懲らしめを受ける者もなく、
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33節の、「彼らはわたしに、顔ではなくて背を向け、・・・」の「彼ら」というのは、32節の「・・・イスラエルの子らとユダの子ら・・・、すなわち彼ら自身と、その王、首長、祭司、預言者・・・、またユダの人もエルサレムの住民も・・・」のこと、と言うことができます。

 

同様に、35節の「彼ら」、37節の「彼ら」、38節の「彼ら」、及び39節の「彼ら」も、32節に書かれている人々のこと、と言うことができます。

 

40節の「彼ら」も、32節に書かれている人々のことと思われます。

 

ただし40節の「彼ら」の場合は、39節の「彼らと彼らの後(のち)の子ら」のことかもしれません。

 

さしあたり、32節に書かれている人々のことと考えます。

 

その2、に続きます。