「その1」の最後の方で、「οὐχ(ウ―ク) ἁρπαγμὸν(ハルパグモン) ἡγήσατο(ヘゲッサト) τὸ(ト) εἶναι(エイ―ナイ) ἴσα(イサ) θεῷ(テオーィ)」のわたしの直訳を示しました。
ここで、もう一度示します。
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(1)神と等しいことを強奪と思わなかった
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または、
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(2)神と等しいことを奪取と思わなかった
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これら二つの訳が、「辞典の言葉」を用いた訳になります。
これらは直訳と言ってよいと思います。
上のギリシャ語を3個に分解して説明いたします。
①「τὸ(ト) εἶναι(エイ―ナイ) ἴσα(イサ) θεῷ(テオーィ)」の部分が、「神と等しいことを」に当たります。
また、
②「ἁρπαγμὸν(ハルパグモン)」の部分が、「強奪と」または「奪取と」に当たります。
また、
③「οὐχ(ウ―ク)・・・ἡγήσατο(ヘゲッサト)」の部分が、「思わなかった」に当たります。
「οὐχ(ウ―ク)」は「否定」の語です。
したがって、「ἡγήσατο(ヘゲッサト)」は「思った」というような肯定の意味になります。時制または時称は、過去です。
上記の(1)と(2)ような直訳で内容がすぐ分かればよいのですが、すぐに分からない場合があります。
フィリピ人への手紙2章6節は、その、すぐに分からない場合である、と言うことができると思います。
(1)で言うと、「神と等しいことを強奪と思わなかった」、というのはどういうことだろうか、となります。
すぐには分からないと思います。
わたしはすぐに分かりませんでした。
直訳で内容が分からない場合、『解釈』を試みることになります。
その3、に続きます。