「ユダヤ人の王」について その1

新改訳聖書』第3版のヨハネ福音書18章33節に、次のように書かれています。
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33節
そこで、ピラトはもう一度官邸に入って、イエスを呼んで言った。「あなたは、ユダヤ人の王ですか。」
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ピラトはイエスに、「あなたは、ユダヤ人の王ですか」、と聞いています。

 

これに対する答えは、同書18章37節にある、と言うことができると思います。

 

ヨハネ福音書18章37節は、次のようになっています。
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37節
そこでピラトはイエスに言った。「それでは、あなたは王なのですか。」イエスは答えられた。「わたしが王であることは、あなたが言うとおりです。わたしは、真理のあかしをするために生まれ、このことのために世に来たのです。真理に属する者はみな、わたしの声に聞き従います。」
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1行目から、『そこでピラトはイエスに言った。「それでは、あなたは王なのですか。」・・・』とあります。

 

この「王なのですか」というのは、18章33節(上記冒頭)のことを考慮すると、「ユダヤ人の王ですか」、のことと考えられます。

 

2行目から、『・・・イエスは答えられた。「わたしが王であることは、あなたが言うとおりです。・・・』とあります。

 

エスは、「わたしはユダヤ人の王です」、とは言われていませんが、「わたしが王であることは、あなたが言うとおりです」と言われることによって、『ユダヤ人の王』であることを、お認めになっています。

 

マタイの福音書27章11節に、同様のことが書かれています。

 

マタイの福音書27章11節は、次のようになっています。
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11節
さて、イエスは総督の前に立たれた。すると、総督はイエス「あなたは、ユダヤ人の王ですか」と尋ねた。イエスは彼に「そのとおりです」と言われた。
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エスは、「あなたは、ユダヤ人の王ですか」と尋ねられ、「そのとおりです」、と言われています。

 

つまり、イエスはご自分が『ユダヤ人の王』であることを、お認めになっている、ということです。

 

その2、に続きます。