「穴に下る者」について その2

新改訳聖書』第3版のヨハネの黙示録12章9節に、次のように書かれています。
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9節
こうして、この巨大な竜、すなわち、*悪魔とか、**サタンとか呼ばれて、全世界を惑わす、あの古い蛇は投げ落とされた。彼は地上に投げ落とされ、彼の使いどもも彼とともに投げ落とされた。

 

* ギリシヤ語「ディアボロス」―反抗者
** ギリシヤ語「サタナス」ヘブル語「サタン」

 

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ヨハネの黙示録12章3節の「また、別のしるしが天に現れた。見よ。大きな赤い竜である。・・・」という言葉から、「大きな赤い竜」は、『天に』いる、と考えられます。

 

同章4節や7節と8節の記述からも、竜は『天に』いる、と言うことができます。

 

ヨハネの黙示録12章4節は、次のようになっています。
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4節
その尾は、天の星の三分の一を引き寄せると、それらを地上に投げた。また、竜は子を産もうとしている女の前に立っていた。彼女が子を産んだとき、その子を食い尽くすためであった。
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「その尾」というのは、「大きな赤い竜」(3節)の尾、のことです。

 

「天の星の三分の一を引き寄せると、それらを地上に投げた」とあるので、「その尾」は『天に』あると考えられます。

 

「その尾」が『天に』ある、ということは、「その尾」の持ち主である「大きな赤い竜」は、『天に』いる、ということです。

 

また、ヨハネの黙示録12章7節と8節は、次のようになっています。
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7節
さて、天に戦いが起こって、ミカエルと彼の使いたちは、竜と戦った。それで、竜とその使いたちは応戦したが、
8節
勝つことができず、天にはもはや彼らのいる場所がなくなった。
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7節に、「さて、天に戦いが起こって、ミカエルと彼の使いたちは、竜と戦った。・・・」とあります。

 

『天』での戦いに、竜がいます。竜は『天に』いる、と言うことができます。

 

また8節には、「・・・天にはもはや彼らのいる場所がなくなった。」とあります。

 

「彼ら」というのは、7節の、「・・・竜とその使いたち・・・」のこと、と考えられます。

 

このように、竜は『天に』いる、と言うことができます。

 

したがって、「投げ落とされた」(12章9節、上記冒頭)というのは、『天から』投げ落とされた、ということになります。

 

『天から』投げ落とされた、は、「天から落ちた」(イザヤ14:12、その1前半)、というように言うことができると思います。

 

投げ落とされて、落ちた、と言うことができます。

 

以上、ヨハネの黙示録12章の記述から、「暁の子、明けの明星」というのは、『竜』のことではないか、という考えが浮かびます。

 

『竜』のことであるとすると、ヨハネの黙示録12章9節(上記冒頭)の記述から、それは「悪魔」であり、「サタン」である、ということになります。

 

その3、に続きます。