「懲らしめ」について その8

新改訳聖書』第3版のレビ記26章14節から16節までに、次のように書かれています。
***
14節
もし、あなたがたがわたしに聞き従わず、これらの命令をすべて行わないなら、
15節
また、わたしのおきてを拒み、あなたがた自身がわたしの定めを忌みきらって、わたしの命令をすべて行わず、わたしの契約を破るなら、
16節
わたしもまた、あなたがたに次のことを行おう。すなわち、わたしはあなたがたの上に恐怖を臨ませ、肺病と熱病で目を衰えさせ、心をすり減らさせる。あなたがたは、種を蒔いてもむだになる。あなたがたの敵がそれを食べる。
***

 

14節に、「もし、あなたがたがわたしに『聞き従わ・・・ない』なら、」とあります。

 

そして16節に、「わたしもまた、あなたがたに次のことを行おう。・・・」とあります。

 

「次のこと」というのは、「わたしはあなたがたの上に恐怖を臨ませ、肺病と熱病で目を衰えさせ、心をすり減らさせる。あなたがたは、種を蒔いてもむだになる。あなたがたの敵がそれを食べる」(16節)ということ、及び、「わたしは、あなたがたからわたしの顔をそむける。あなたがたは自分の敵に打ち負かされ、あなたがたを憎む者があなたがたを踏みつける。だれも追いかけて来ないのに、あなたがたは逃げる」(17節)ということ、と考えられます。

 

16節と17節に書かれていることについては、『懲らしめ』あるいは『懲らしめる』という言葉は使われていませんが、事実上『懲らしめ』と考えてよいのではないかと思います。

 

エレミヤ書25章では、「あなたがたがわたしのことばに『聞き従わなかった』ために、・・・わたしは北のすべての種族を呼び寄せる」とあり、「わたしのしもべバビロンの王ネブカデレザルを呼び寄せて、この国と、その住民と、その回りのすべての国々とを攻めさせ、これを聖絶して、恐怖とし、あざけりとし、永遠の廃墟とする」、ということが言われています。

 

「この国と、その住民」は「わたしのしもべバビロンの王ネブカデレザル」によって攻められる、ということが書かれています。

 

レビ記の場合も、エレミヤ書の場合も、『聞き従わない』ためにもたらされる、と言うことができます。

 

レビ記26章16節(上記)の、「・・・あなたがたの敵がそれを食べる・・・」の「あなたがたの敵」、また、同章17節の、「あなたがたは自分の敵に打ち負かされ・・・る」の「自分の敵」というのは、誰のことと考えられるでしょうか。

 

「北のすべての種族」のことと考えることはできないでしょうか。

 

すなわち、「バビロンの王ネブカデレザル」のことと考えることはできないでしょうか。

 

レビ記26章31節(その4、中ほど)と33節(その5冒頭)の『廃墟』についての記述が、エレミヤ書25章11節に書かれている『廃墟』についての記述と、同じときのことだとすると、レビ記26章33節(その5冒頭)の『懲らしめ』は、主が『バビロンの王ネブカデレザル』を用いて行なわれる、『剣』による『懲らしめ』である、と考えることができると思います。

 

そのように考えることができるとすると、レビ記26章16節(上記)の「あなたがたの敵」、また同章17節の、「自分の敵」というのは、『バビロンの王ネブカデレザル』のことと考えることができると思います。

 

断定はしませんが、可能性はあると思います。

 

いかがでしょうか。どのように思われますか。