「来られる」について その4

新改訳聖書』第3版のゼカリヤ書14章3節と4節に、次のように書かれています。
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3節
が出て来られる。決戦の日に戦うように、それらの国々と戦われる。
4節
その日、主の足は、エルサレムの東に面するオリーブ山の上に立つ。オリーブ山は、その真ん中で二つに裂け、東西に延びる非常に大きな谷ができる。山の半分は北へ移り、他の半分は南へ移る。
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3節1行目から、「・・・それらの国々と戦われる。」とあります。

 

「それらの国々」というのは、14章2節の、「・・・すべての国々・・・」のこと、と言うことができます。

 

ゼカリヤ書14章2節は、次のようになっています。
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2節
わたしは、すべての国々を集めて、エルサレムを攻めさせる。町は取られ、家々は略奪され、婦女は犯される。町の半分は捕囚となって出て行(い)く。しかし、残りの民は町から断ち滅ぼされない。
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1行目から、「わたしは、すべての国々を集めて、エルサレム攻めさせる。・・・」とあります。

 

3節(上記冒頭)1行目の、「・・・それらの国々」というのは、この「すべての国々」のこと、と言うことができると思います。

 

14章2節(上記)では、エルサレムが『すべての国々』によって攻められる、ということが言われています。

 

これは、ルカの福音書21章の記述を思わせます。

 

ルカの福音書21章20節から24節までに、次のように書かれています。
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20節
しかし、エルサレムが軍隊に囲まれるのを見たら、そのときには、その滅亡が近づいたことを悟りなさい。
21節
そのとき、ユダヤにいる人々は山へ逃げなさい。都の中にいる人々は、そこから立ちのきなさい。いなかにいる者たちは、都に入ってはいけません。
22節
これは、書かれているすべてのことが成就する報復の日だからです。
23節
その日、哀れなのは身重の女と乳飲み子を持つ女です。この地に大きな苦難が臨み、この民に御(み)怒りが臨むからです。
24節
人々は、剣の刃に倒れ、捕虜となってあらゆる国に連れて行かれ、異邦人の時の終わるまで、エルサレムは異邦人に踏み荒らされます。
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20節に、「・・・エルサレムが軍隊に囲まれる・・・」とあり、24節に、「人々は、・・・捕虜となって『あらゆる国』に連れて行(い)かれ・・・ます。」とあります。

 

これらの節の記述から、エルサレムは『あらゆる国』によって攻められる、と考えることができると思います。

 

『あらゆる国』によって攻められるので、『あらゆる国』に連れて行(い)かれる、ということではないかと思います。

 

このルカの福音書21章の記述は、ゼカリヤ書14章2節(上記前半)の記述と似ています。

 

その5、に続きます。