「疫病」について その2

新改訳聖書』第3版のエゼキエル書5章12節に、次のように書かれています。
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12節
あなたの三分の一はあなたのうちで疫病で死ぬか、あるいは、ききんで滅び、三分の一はあなたの回りで剣に倒れ、残りの三分の一を、わたしは四方に散らし、剣を抜いて彼らのあとを追う。
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エゼキエル書5章全体は、「エルサレム」について書かれている、と言うことができると思います。

 

12節1行目の「あなた」は、「エルサレム」を指していると考えられます。

 

12節1行目に、「あなたの三分の一はあなたのうちで疫病で死ぬ・・・」とあります。疫病だけであなたの三分の一が死ぬ、というのではなく、「疫病で死ぬか、あるいは、ききんで滅び」るのが三分の一である、ということです。

 

つまり、「あなた」というのが「エルサレム」のことだとすると、「エルサレム」の三分の一は「エルサレム」のうちで疫病で死ぬか、あるいは、ききんで滅びる、ということになります。

 

ここで言われている「疫病で死ぬ」、というのは、エレミヤ書21章6節(その1、冒頭)の、「・・・彼らはひどい疫病で死ぬ・・・」のことである、と考えることはできないでしょうか。

 

エゼキエル書5章12節と13節に、次のように書かれています。
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12節
あなたの三分の一はあなたのうちで疫病で死ぬか、あるいは、ききんで滅び、三分の一はあなたの回りで剣に倒れ、残りの三分の一を、わたしは四方に散らし、剣を抜いて彼らのあとを追う。
13節
わたしの怒りが全うされると、わたしは彼らに対するわたしの憤りを静めて満足する。わたしが彼らに対する憤りを全うするとき、彼らは、であるわたしが熱心に語ったことを知ろう。
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13節1行目から、「わたしの怒りが全うされると、わたしは彼らに対するわたしの憤りを静めて満足する。・・・」とあります。

 

「彼ら」というのは、12節下から2行目の「彼ら」のことだとすると、それは、「残りの三分の一」(12節2行目)を指すことになります。

 

そうでなければ、「エルサレムの住民」のことと考えられます。

 

13節の記述からすると、12節に書かれていることは、「わたしの怒りが全うされる」ときのことであり、「わたしの怒り」が「彼らに」注がれるときのことではないか、と思われます。

 

そして、このときの「わたしの怒り」は、『最後の』怒りではないか、と思われます。「わたしは彼らに対するわたしの憤りを静めて満足する」(13節)、とあるからです。

 

「満足する」ので、それ以降は、「彼らに対する」怒りは無くなると考えられます。

 

それは、「彼ら」が、神に立ち返り、二度とそむきの罪を犯すことなく、神の民となるからではないか、と思われます。

 

その3、に続きます。