「肉」について その2

わたしは、「肉」について その1(2022-01-22)、の下から5段落目と4段落目で、次のように述べました。

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ただ、「肉の思いは神に対して反抗するものだから」(7節)、「肉の思いは死で・・・す」(6節)、と考えたほうが分かりやすいと思います。

 

しかしその場合でも、その内容は、よく考えないと、理解するのは簡単ではないように思います。
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「その内容」というのは、「肉の思いは神に対して反抗するものだから」、「肉の思いは死で・・・す」、の内容のことです。

 

「その内容」について考えてみようと思います。

 

まず、ローマ人への手紙8章6節(その1、中ほど)に、「肉の思いは死で・・・す」、とあるのですが、「肉の思い」というのは、どのようなものであると考えられるでしょうか。

 

新改訳聖書』第3版のローマ人への手紙8章5節に、次のように書かれています。
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5節
肉に従う者は肉的なことをもっぱら考えますが、御霊(みたま)に従う者は御霊(みたま)に属することをひたすら考えます。
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1行目に、「肉に従う者は肉的なことをもっぱら考えます・・・」とあります。

 

「肉の思い」(ローマ8:6、その1中ほど)というのは、「肉的なことを・・・考え」(5節)ること、ではないでしょうか。

 

同様に、「御霊(みたま)による思い」(ローマ8:6)というのは、「御霊(みたま)に属することを・・・考え」(5節)ること、ではないでしょうか。

 

5節で対比的に語られたことが、6節でも対比的に語られた、と考えられます。

 

「肉の思い」が「肉的なことを・・・考え」ることだとすると、「肉的なこと」(ローマ8:5)というのは、どのようなことであると考えられるでしょうか。

 

ガラテヤ人への手紙5章19節に、「肉の行い」という言葉があります。その19節から21節までに、「肉の行い」について書かれており、次のようになっています。
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19節
肉の行いは明白であって、次のようなものです。不品行、汚(けが)れ、好色、
20節
偶像礼拝、魔術、敵意、争い、そねみ、憤り、党派心、分裂、分派、
21節
ねたみ、酩酊(めいてい)、遊興(ゆうきょう)、そういった類(るい)のものです。前にもあらかじめ言ったように、私は今もあなたがたにあらかじめ言っておきます。こんなことをしている者たちが神の国を相続することはありません。
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「肉の行い」(19節)として、「不品行」「汚(けが)れ」「好色」「偶像礼拝」「魔術」「敵意」「争い」「そねみ」「憤り」「党派心」「分裂」「分派」「ねたみ」「酩酊(めいてい)」「遊興(ゆうきょう)」「そういった類(るい)のもの」が挙げられています。

 

「肉的なこと」というのは、「肉の行い」に関するようなことと言うことができると思いますが、いかがでしょうか。

 

そして、「肉的なこと」、または、「肉の行い」に関するようなことを『考える』ことが、「肉の思い」ではないでしょうか。

 

その3、に続きます。