「肉」について その4

新改訳聖書』第3版のガラテヤ人への手紙5章19節から21節まで(その2、後半)に、「肉の行い」(同章19節)として、「不品行」「汚(けが)れ」「好色」「偶像礼拝」「魔術」「敵意」「争い」「そねみ」「憤り」「党派心」「分裂」「分派」「ねたみ」「酩酊(めいてい)」「遊興(ゆうきょう)」「そういった類(るい)のもの」が挙げられています。

 

このうち、「不品行」と「好色」は、マルコの福音書7章21節(その3、冒頭)と22節(同)にも書かれています。

 

このことから、マルコの福音書7章21節と22節に書かれている「不品行」と「好色」以外のものも、「肉の行い」(ガラテヤ5:19)ではないか、と考えることができると思います。

 

マルコの福音書7章21節と22節には、ガラテヤ人への手紙5章19節から21節まで(その2、後半)には書かれていないものとして、「悪い考え」「盗み」「殺人」「姦淫」「貪欲(どんよく)」「よこしま」「欺き」「ねたみ(直訳、悪い目)」「そしり」「高ぶり(あるいは、誇り)」「愚かさ」があります。

 

上で列挙したものは、「肉の行い」(ガラテヤ5:19)と考えることができると思いますが、それらのものを『考える』ことが「肉の思い」であるのではないでしょうか。

 

「肉の思いは死で・・・す」(ローマ8:6、その1中ほど)、の「肉の思い」というのは、これまで述べて来たようなことであると思われます。

 

つまり、「肉的なこと」、言い換えると、「肉の行い」に関するようなことを『考える』ことが、「肉の思い」ではないか、ということです。

 

「肉の思い」がそのようなものであるとすると、ローマ人への手紙8章6節(その1、中ほど)の、「肉の思いは死で・・・す」、というのは、どのようなことであると考えられるでしょうか。

 

マルコの福音書7章21節(その3冒頭)と22節(同)には、「盗み」「殺人」「姦淫」があり、ガラテヤ人への手紙5章20節(その2後半)には、「偶像礼拝」があります。

 

これらのものは律法に違反するものであり、「罪」であると言うことができると思います。

 

その5、に続きます。