「律法」について その1

新改訳聖書』第3版のガラテヤ人への手紙3章9節と10節に、次のように書かれています。
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9節
そういうわけで、信仰による人々が、信仰の人アブラハムとともに、祝福を受けるのです。
10節
というのは、律法の行いによる人々はすべて、のろいのもとにあるからです。こう書いてあります。「律法の書に書いてある、すべてのことを堅く守って、実行しなければ、だれでもみな、のろわれる。」
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「律法の行いによる人々はすべて、のろいのもとにあるから」(10節)、「信仰による人々が、信仰の人アブラハムとともに、祝福を受けるのです。」(9節)という文脈になると思います。

 

10節2行目からのカギかっこの中に、「律法の書に書いてある、すべてのことを堅く守って、実行しなければ、だれでもみな、のろわれる。」とあります。

 

この言葉は、申命記27章26節に書かれていることと思われます。次のようになっています。
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26節
「このみおしえのことばを守ろうとせず、これを実行しない者はのろわれる。」民はみな、アーメンと言いなさい。
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また、申命記28章15節には、次のように書かれています。
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15節
もし、あなたが、あなたの神、の御声に聞き従わず、私が、きょう、命じる主のすべての命令とおきてとを守り行わないなら、次のすべてののろいがあなたに臨み、あなたはのろわれる。
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下から2行目の「・・・次のすべてののろい・・・」というのは、申命記28章16節から44節までに書かれていること、と言うことができると思います。

 

同章15節(上記)1行目から、「・・・私が、きょう、命じる主のすべての命令とおきてとを守り行わないなら、・・・あなたはのろわれる。」とあります。

 

「私が、きょう、命じる主の『すべての』命令とおきてとを守り行わないなら、・・・」とあります。

 

これは、ガラテヤ人への手紙3章10節(上記冒頭)の、「律法の書に書いてある、『すべての』ことを堅く守って、実行しなければ、・・・」に当たる、と言うことができると思います。

 

『すべてのこと』、と書かれています。

 

「律法の書に書いてある、『すべてのこと』」(ガラテヤ3:10)、というのは、例えば、申命記5章から26章までに書かれている、何々しなさいや、何々してはならないという命令やおきてのこと、および、それ以外のすべての命令やおきてのこと、と言うことができると思います。

 

そのような命令やおきては、たくさんあります。

 

そのため、これら『すべてのこと』を「堅く守って、実行」する、というのは不可能なことのように思えます。

 

その2、に続きます。