ダニエル書7章について その2

新改訳聖書』第3版のダニエル書7章7節と8節に、次のように書かれています。
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7節
その後(のち)また、私が夜の幻を見ていると、突然、第四の獣が現れた。それは恐ろしく、ものすごく、非常に強くて、大きな鉄のきばを持っており、食らって、かみ砕いて、その残りを足で踏みつけた。これは前に現れたすべての獣と異なり、十本の角を持っていた。
8節
私がその角を注意して見ていると、その間から、もう一本の小さな角が出て来たが、その角のために、初めの角のうち三本が引き抜かれた。よく見ると、この角には、人間の目のような目があり、大きなことを語る口があった。
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8節2行目から、「・・・その角のために、初めの角のうち三本が引き抜かれた。・・・」とあります。

 

「その角」というのは、8節1行目からの「・・・もう一本の小さな角・・・」のことで、「その角のために、『初めの角のうち三本』が引き抜かれた」、とあります。

 

『初めの角のうち三本』、つまり、『十本の角のうち三本』、ということです。

 

「もう一本の小さな角」(8節)は、「もうひとりの王」(24節)に当たり、「十本の角」(7節)は、「十人の王」(24節)に当たる、と言うことができると思います。

 

「その角のために、『初めの角のうち三本』が引き抜かれた」(8節)、とあることから、「彼は・・・三人の王を打ち倒す」(24節)の「三人の王」というのは、「十人の王」のうちの「三人の王」のことである、と言うことができると思います。

 

「王」というのが、列王記の「ユダの王」のような王だとすると、「もうひとりの王が立つ」(24節)ときには、それより前の王たちは、死んでいるか、もしくは、王ではなくなっている、と言うことができます。

 

しかし、ダニエル書には、「もうひとりの王」は『三人』の王を打ち倒す(24節)、と書かれています。

 

「もうひとりの王」が存在するときに、『三人』の王も存在している、ということになります。

 

これは、ダニエル書7章24節(その1、前半)に書かれている王は、列王記の「ユダの王」のような王ではない、ということを意味している、ということです。

 

いかがでしょうか、どのように思われますか。