『新改訳聖書』第3版のダニエル書7章23節と24節に、次のように書かれています。
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23節
彼はこう言った。
『第四の獣は地に起こる第四の国。
これは、ほかのすべての国と異なり、
全土を食い尽くし、
これを踏みつけ、かみ砕く。
24節
十本の角は、この国から立つ十人の王。
彼らのあとに、もうひとりの王が立つ。
彼は先の者たちと異なり、
三人の王を打ち倒す。
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24節1行目に、「十本の角は、この国から立つ十人の王。」とあります。
「十人の王」というのは、この場合、例えば、列王記の「ユダの王」のような王とは異なる、と言うことができると思います。
列王記のユダの王の場合、例えば、ヨシヤ王(Ⅱ列22:1など)が王でなくなったために、エホアハズが王となり、エホアハズが王でなくなったために、エホヤキムが王となり、エホヤキムが王でなくなったために、エホヤキンが王となる、というように、王位が『代々』続きます。
王でなくなる、ということについては、その王が死んだために王でなくなるという場合が多い、と言うことができると思います。ヨシヤ王の次にエホアハズが王となった場合がそうです。
これに対して、エホアハズ王の次にエホヤキムが王となったときは、エホアハズ王は、パロ・ネコの時代に、捕らえられてエジプトに行った、ということが聖書には書かれています。列王記 第二23章33節と34節をご参照ください。
つまり、エホアハズ王が生きている間に、エホヤキムが王になった、ということです。
このような場合はありますが、たいていは、王が死んだために、次の人が王になる、と言うことができます。
ダニエル書7章24節(上記)3行目から、「彼は・・・三人の王を打ち倒す。」とあります。
「彼」というのは、2行目の「・・・もうひとりの王・・・」のことですが、この「もうひとりの王」は、「『三人』の王を打ち倒す」、とあります。
その2、に続きます。