ダニエル書2章について その4

ありがとうございます。

 

コメントに、
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ダニエル2:38-40は一つの国が滅んで別の国が興りその国も滅んでまた別の国が興るということを述べています。
つまり同時に4つの国が存在するのではないということです。
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とあります。

 

「一つの国が滅んで別の国が興りその国も滅んでまた別の国が興る」、とあるのですが、『滅んで』というのは、聖書のどの箇所を読むと分かるでしょうか。

 

『滅ぶことなく』別の『国』が興る、という可能性は無いのでしょうか。

 

ダニエル書7章17節に、「・・・これら四頭の大きな獣は、地から起こる四人の王である。」とあり、また同章23節に、「・・・第四の獣は地に起こる第四の国。・・・」とあることから、『国』というのは、『王』のことでもある、と考えられます。

 

「あなたの後(のち)に、あなたより劣るもう一つの国が起こります」(2章39節)、の「一つの『国』」の『国』も、『王』である可能性があるのです。

 

2章44節冒頭に、「この王たちの時代に、・・・」とあります。それまでの文脈からすると、ここは、「この『国々』の時代に、・・・」となるところだと思います。しかし、この『王たち』の時代に、となっています。

 

それは、『王』が『国』でもある(7章17節と23節の記述より)、からではないでしょうか。

 

『王』が『国』でもあるとすると、「あなたの後(のち)に、あなたより劣るもう一つの国が起こります」(2章39節)の「『国』が起こります」は、「『王』が起こります」、と言うことができる可能性が生じるのです。

 

回復訳聖書は、「金の頭」が「ネブカデネザル」である(2章38節)ことから、この「ネブカデネザル」を、列王記に書かれている、ユダの王ゼデキヤなどの時代の「ネブカデネザル」と考えて、そののちの『国』を、「メド・ペルシャ」や「ギリシャ」や「ローマ帝国、特にローマ帝国最後のカイザル」と考えたのではないでしょうか。「王国」について その2(2021-02-09)、のhhhhhh210さんのコメントをご参照ください。

 

その5、に続きます。