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2章1節
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1行目に、「お生まれになったとき」という言葉があります。この言葉から、生まれて間もないとき、生まれてすぐのとき、生まれたばかりのとき、というような印象を受けるのです。この「お生まれになったとき」の「とき」という訳語ですが、この部分は、原語では、「分詞」になっています。
「分詞」になっているということはどういうことか、と言いますと、文脈によってさまざまな意味になる、ということです。
(1)~する時/した時(時)
(2)~しながら(状況)
(3)~を使って(手段)
(4)~の理由で(原因)
(5)~ならば(条件)
(6)~だとしても(譲歩)
(7)~するために(目的)
の七つです。
訳が2種類あることになります。
①「とき、」と
②「が、」
の2種類です。
これに対して、②の「が、」という訳語の方はどうでしょうか。上の「七つの意味」のどれかに、当てはまるでしょうか。当てはまるものは無いように思えます。
しかし、あえてこの「七つの意味」からどれかを選ぶとしたら、わたしは、「(2)~しながら(状況)」を選びます。「お生まれになりながら」という訳語は採用できませんが、「状況」を表している、と考えて、「お生まれになったが、そういう状況のもとで」と考えるのです。
この場合の「そういう状況のもとで」というのは、「ヘロデ王の時代に、ユダヤのベツレヘムでお生まれになったという状況のもとで」ということです。ちょっと、苦しいでしょうか。わたしとしては、ちょっと苦しいように思えるのですが、これでよいようにも思えます。
①の「とき、」と②の「が、」以外の訳は考えられないでしょうか。(4)の「~の理由で(原因)」も考えられるのではないかと思います。この意味の訳を当てはめると、次のようになります。
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