イエスの誕生について 新改訳聖書マタイの福音書2章 ③

 
「イエスの誕生について 新改訳聖書マタイの福音書2章 ②」の続きです。『新改訳聖書』は、「第三版」を使用しています。
 
しかし、7節の「星の出現の時間」が、イエスがお生まれになった時間だったのかどうかについては、書かれていません。

「星の出現の時間」は、「イエスがお生まれになった時間」と一致していたかもしれませんし、一致していなかったかもしれません。

一致していた場合は、「二歳」という年令から、イエスは2年前にお生まれになった、と言うことができます。

これに対して、一致していなかった場合はどうでしょうか。例えば、イエスがお生まれになってから、1年後に、星が出現したとします。この場合、さらに、「東方の博士たち」が、イエスが、星の出現の1年前にお生まれになるということを知っていた場合と、知らなかった場合とが考えられます。

知っていた場合は、「東方の博士たち」はヘロデに、「その星は、ユダヤ人の王としてお生まれになる方が、お生まれになった1年後に出現することを私たちは知っていました。」というようなことを言ったはずです。でないと、「二歳」という年令をヘロデが「割り出す」ことはできないと思います。

知らなかった場合は、ヘロデは、「二歳」という年令を「割り出す」ことはできません。

「東方の博士たち」がヘロデにどんな言い方をしたかは、分かりませんが、とにかくヘロデは、「二歳」という年令を「割り出し」ました。

このように、マタイの福音書2章に書かれているイエスの誕生についての話は、イエスが生まれたばかりのときのことではなく、生まれてから2年ほど経ったときのことである、と言うことができます。