「苦しみ」について その6

新改訳聖書』第3版のマタイの福音書27章1節と2節に、次のように書かれています。
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1節
さて、夜が明けると、祭司長、民の長老たち全員は、イエス死刑にするために協議した。
2節
それから、イエスを縛って連れ出し、総督ピラトに引き渡した。
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1節から2節にかけて、「(1節)・・・祭司長、民の長老たち全員は、・・・(2節)・・・イエスを縛って連れ出し、総督ピラトに引き渡した。」とあります。

 

つまり、このときイエスは、ローマ人すなわち「異邦人」に引き渡された、ということです。

 

マタイの福音書20章18節から19節にかけて(その4冒頭)の、「(18節)・・・彼らは人の子を・・・(19節)・・・異邦人に引き渡します」というのは、このときのこと、すなわち、上記27章1節と2節のことである、と言うことができると思います。

 

マタイの福音書27章27節から31節までに、次のように書かれています。
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27節
それから、総督の兵士たちは、イエスを官邸の中に連れて行(い)って、イエスの回りに全*部隊を集めた。

 

* あるいは「大隊」

 

28節
そして、イエスの着物を脱がせて、緋色の上着を着せた。
29節
それから、いばらで冠を編み、頭にかぶらせ、右手に*葦を持たせた。そして、彼らはイエスの前にひざまずいて、からかって言った。「ユダヤ人の王さま。ばんざい。」

 

* あるいは「葦の棒」

 

30節
また彼らはイエスにつばきをかけ、葦を取り上げてイエスの頭をたたいた。
31節
こんなふうに、イエスをからかったあげく、その着物を脱がせて、もとの着物を着せ、十字架につけるために連れ出した。
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27節に、「・・・『総督の』兵士たちは、・・・」とあります。

 

このことから、これらの節に書かれていることは、『総督の』兵士たち、すなわち、『異邦人』の兵士たちの行為である、と言うことができると思います。

 

28節に、「・・・イエスの着物を脱がせて、緋色の上着を着せた。」とあり、29節に、『・・・いばらで冠を編み、頭にかぶらせ、右手に*葦(あるいは、葦の棒)を持たせた。そして、彼らはイエスの前にひざまずいて、からかって言った。「ユダヤ人の王さま。ばんざい。」』とあります。

 

また30節に、「・・・彼らはイエスにつばきをかけ、葦を取り上げてイエスの頭をたたいた。」とあり、31節に、「こんなふうに、イエスをからかったあげく、その着物を脱がせて、もとの着物を着せ、十字架につけるために連れ出した。」とあります。

 

ここでも、イエスは屈辱を受け、また、からかわれました。

 

その7、に続きます。