「その9」で述べたように、ヨハネの福音書13章12節から25節までに書かれていることは、「『夕食』の間」でのことである、と言うことができると思います。「その9」下から8段落目以下をご参照ください。
『新改訳聖書』第3版のヨハネの福音書13章25節と26節に、次のように書かれています。
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25節
その弟子は、イエスの右側で席に着いたまま、イエスに言った。「主よ。それはだれですか。」
26節
イエスは答えられた。「それはわたしがパン切れを浸(ひた)して与える者です。」それからイエスは、パン切れを浸(ひた)し、取って、イスカリオテ・シモンの子ユダにお与えになった。
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25節の、「その弟子・・・」というのは、23節の「弟子のひとりで、イエスが愛しておられた者」のこと、と言うことができると思います。
「その弟子は、イエスの右側で『席』に着いたまま」(25節)、とあることから、25節もまた、「『夕食』の間」でのことである、ということが言えると思います。
26節に書かれている、「それはわたしがパン切れを浸(ひた)して与える者です」は、「その弟子」が25節で「主よ。それはだれですか」と言ったことに対して答えられた、イエスのことばです。
したがって、26節も「『夕食』の間」でのことである、と言うことができると思います。
「パン切れを浸(ひた)して」(26節)、という言葉からも、そう言えると思います。
27節(その9冒頭)に、「彼がパン切れを受けると、・・・」とあります。
これは、26節でイエスが、「パン切れを浸(ひた)し、取って、イスカリオテ・シモンの子ユダにお与えになった」ことに対してのことなので、27節も「『夕食』の間」でのことである、と言うことができると思います。
以上述べて来たように、ヨハネの福音書13章12節から27節までは、「『夕食』の間」でのことである、と言うことができると思います。
その11、に続きます。