「エホヤキム」について その6

新改訳聖書』第3版のエレミヤ書22章3節に、次のように書かれています。
***
3節
はこう仰せられる。公義と正義を行い、かすめられている者を、しいたげる者の手から救い出せ。在留異国人、みなしご、やもめを苦しめたり、いじめたりしてはならない。また罪のない者の血をこの所に流してはならない。
***

 

1行目から、「・・・公義と正義を行い、かすめられている者を、しいたげる者の手から救い出せ。在留異国人、みなしご、やもめを苦しめたり、いじめたりしてはならない。また罪のない者の血をこの所に流してはならない。」とあります。

 

このことばは、「ダビデの王座に着いているユダの王」(22章2節、「王たち」について その4中ほど)と、「あなたの家来」(同)と、「あなたの民」(同)とに向けて語られている、と言うことができると思います。

 

「あなた」というのは、「ダビデの王座に着いているユダの王」(22章2節、同上)のこと、と言うことができます。「ダビデの王座に着いているユダの王よ。あなたも、・・・」と呼びかけられているからです。

 

22章3節(上記冒頭)1行目から、「・・・かすめられている者を、しいたげる者の手から救い出せ。・・・」とあるのですが、17節(その5)には、「・・・しいたげと暴虐を行うだけだ・・・」とあります。

 

「しいたげる者の手から救い出せ」(22章3節、上記冒頭)、と言われているのに、「しいたげ・・・を行う」者になっています。

 

また、「罪のない者の血をこの所に流してはならない」(22章3節、上記冒頭)と言われているのに、17節(その5)には、「・・・罪のない者の血を流し、・・・」とあります。

 

22章17節(その5)と18節(その5、冒頭)の文脈からすると、「しいたげ・・・を行う」者になっていて、「罪のない者の血を流し」ているのは、「ヨシヤの子、ユダの王エホヤキム」(18節、その5冒頭)であると考えられます。

 

ユダの王エホヤキムについては、「あなたの目と心とは、自分の利得だけに向けられ、罪のない者の血を流し、しいたげと暴虐を行うだけ」なので、「だれも・・・彼をいたまない」(18節、その5冒頭)、ということになり、また、ユダの王エホヤキムは、「ここからエルサレムの門まで、引きずられ、投げやられて、ろばが埋められるように埋められる」(19節、その5冒頭)、ということになるのだと思います。

 

いかがでしょうか。