「ネブカデレザル」について その15

新改訳聖書』第3版のエレミヤ書34章2節に、次のように書かれています。
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2節
イスラエルの神、は、こう仰せられる。行(い)って、ユダの王ゼデキヤに告げて言え。はこう仰せられる。『見よ。わたしはこの町をバビロンの王の手に渡す。彼はこれを火で焼こう。
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3行目から、「・・・『見よ。わたしはこの町をバビロンの王の手に渡す。彼はこれを火で焼こう。」とあります。

 

エレミヤ書52章5節から7節までに、次のように書かれています。
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5節
こうして町はゼデキヤ王の第十一年まで包囲されていたが、
6節
第四の月の九日、町の中では、ききんがひどくなり、民衆に食物(しょくもつ)がなくなった。
7節
そのとき、町が破られ、戦士たちはみな逃げて、夜のうちに、王の園のほとりにある二重の城壁の間の門の道から町を出た。カルデヤ人が町を包囲していたので、彼らはアラバへの道を行った。
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これらの節に書かれていることは、「わたしはこの町をバビロンの王の手に渡す」(34章2節、上記冒頭)、のことではないでしょうか。

 

「町が破られ、『戦士たち』はみな逃げ・・・た」(52章7節、上記)とあるので、町は「バビロンの王の手に渡」された、と言うことができるのではないでしょうか。

 

また、同書52章12節と13節に、次のように書かれています。
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12節
第五の月の*十日―それは、バビロンの王ネブカデレザル王の第十九年であった。―バビロンの王に仕えていた侍従長ネブザルアダンがエルサレムに来て、

 

* Ⅱ列二五・八「七日」

 

13節
の宮と王宮とエルサレムのすべての家を焼き、そのおもだった建物をことごとく火で焼いた。
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12節から13節にかけて、「(12節)・・・バビロンの王に仕えていた侍従長ネブザルアダンがエルサレムに来て、(13節)の宮と王宮とエルサレムのすべての家を焼き、そのおもだった建物をことごとく火で焼いた。」とあります。

 

これは、上記冒頭34章2節3行目からの、「彼はこれを火で焼こう」、のことではないでしょうか。

 

「これ」というのは、「この町」(同節)のことで、「エルサレム」のこと、と言うことができると思います。

 

その16、に続きます。