「ネブカデレザル」について その16

新改訳聖書』第3版のエレミヤ書34章3節に、次のように書かれています。
***
3節
あなたはその手からのがれることができない。あなたは必ず捕らえられて、彼の手に渡されるからだ。あなたの目はバビロンの王の目を見、彼の口はあなたの口と語り、あなたはバビロンへ行(い)く。』
***

 

1行目から、「あなたはその手からのがれることができない。あなたは必ず捕らえられて、彼の手に渡されるからだ。・・・」とあります。

 

「あなた」というのは、『ユダの王ゼデキヤ』(34章2節、その15冒頭)のことであり、また、「その手」というのは、『バビロンの王の手』(同)のことであり、「彼」というのは、『バビロンの王』(同)のことである、と言うことができると思います。

 

「あなたはその手からのがれることができない」(3節1行目、上記)は、「『ユダの王ゼデキヤ』は『バビロンの王の手』からのがれることができない」、となり、「あなたは必ず捕らえられて、彼の手に渡される」(同節1行目から)は、「『ユダの王ゼデキヤ』は必ず捕らえられて、『バビロンの王』の手に渡される」、となります。

 

この場合の『バビロンの王』というのは、34章1節(その12、冒頭)の、「バビロンの王ネブカデ『レ』ザル・・・」のこと、と言うことができます。

 

エレミヤ書52章9節に、次のように書かれています。
***
9節
そこでカルデヤ人は王を捕らえ、ハマテの地のリブラにいるバビロンの王のところへ彼を連れ上った。バビロンの王は彼に宣告を下した。
***

 

34章3節(上記冒頭)1行目からの、「あなたはその手からのがれることができない。あなたは必ず捕らえられて、彼の手に渡される」というのは、52章9節の、「・・・カルデヤ人は王を捕らえ、ハマテの地のリブラにいるバビロンの王のところへ彼を連れ上った・・・」、のことではないでしょうか。

 

また、34章3節(上記冒頭)2行目からの、「・・・あなたの目はバビロンの王の目を見、彼の口はあなたの口と語り・・・」というのは、52章9節(上記)2行目からの、「・・・バビロンの王は彼に宣告を下した・・・」ときのことではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 

52章11節に、「・・・ゼデキヤの目をつぶし・・・」とあるので、「あなた(すなわち、ゼデキヤ)の目(は)がバビロンの王の目を見」(34章3節、上記冒頭)るのは、ゼデキヤの目がつぶされる前のことである、と言うことができると思います。

 

エレミヤ書52章11節には、次のように書かれています。
***
11節
またゼデキヤの目をつぶし、彼を青銅の足かせにつないだ。バビロンの王は、彼をバビロンへ連れて行(い)き、彼を死ぬ日まで獄屋(ごくや)に入れておいた。
***

 

34章3節(上記冒頭)3行目からの、「・・・あなたはバビロンへ行(い)く・・・」というのは、52章11節2行目の、「バビロンの王は、彼をバビロンへ連れて行(い)き・・・」、のことである、と言うことができると思います。

 

その17、に続きます。