「よみ」について その14

新改訳聖書』第3版のイザヤ書14章12節から15節までに、次のように書かれています。
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12節
  暁の子、明けの明星よ。
  どうしてあなたは天から落ちたのか。
  国々を打ち破った者よ。
  どうしてあなたは地に切り倒されたのか。
13節
  あなたは心の中で言った。
  『私は天に上ろう。
  神の星星(ほしほし)のはるか上に私の王座を上げ、
  北の果てにある会合の山にすわろう。
14節
  密雲の頂に上り、
  いと高き方のようになろう。』
15節
  しかし、あなたは*よみに落とされ、
  穴の底に落とされる。

 

* →イザ五・十四*

 

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15節に、「しかし、あなたは*よみ(シェオル)に落とされ、穴の底に落とされる。」とあります。

 

「あなた」というのは、12節の記述より、「暁の子、明けの明星」のこと、と言うことができます。

 

「暁の子、明けの明星」は、「よみ(シェオル)に落とされ・・・る」、となります。

 

13節と14節に、「(13節)あなたは心の中で言った。『私は天に上ろう。神の星星(ほしほし)のはるか上に私の王座を上げ、北の果てにある会合の山にすわろう。(14節)密雲の頂に上り、いと高き方のようになろう。』」とあります。

 

二重カギ(『』)で挟(はさ)まれた部分の言葉について、どのように思われるでしょうか。

 

『誇る者』(イザヤ2:12、その11前半)、または『おごり高ぶる者』(同)の言葉、と言うことができるのではないでしょうか。

 

13節の、「私は天に上ろう。神の星星(ほしほし)のはるか上に私の王座を上げ」、という言葉、および14節の、「密雲の頂に上り、いと高き方のようになろう」という言葉から、自分を『高く』上げようとしている、あるいは、『神のように』なろうとしている、と言うことができると思います。

 

「暁の子、明けの明星」は、このように、『誇る者』(イザヤ2:12、その11前半)、または『おごり高ぶる者』(同)となったので、「天から落ち」(12節)、「地に切り倒され」(同節)、「よみ(シェオル)に落とされ・・・る」(15節)、のではないでしょうか。