「散らす」について その5

新改訳聖書』第3版のエゼキエル書5章8節(その4、後半)冒頭の「それゆえ、・・・」というのは、何ゆえ、でしょうか。

 

5章6節と7節に、次のように書かれています。
***
6節
エルサレムは諸国の民よりも悪事を働いて、わたしの定めに逆らい、その回りの国々よりもわたしのおきてに逆らった。実に、エルサレムは、わたしの定めをないがしろにし、わたしのおきてに従って歩まなかった。」
7節
それゆえ、神である主はこう仰せられる。「あなたがたは、あなたがたの回りの諸国の民よりも狂暴で、わたしのおきてに従って歩まず、わたしの定めを行わず、それどころか、あなたがたの回りの諸国の民の定めさえ行わなかった。」
***

 

7節冒頭に、「それゆえ、・・・」とあります。何ゆえ、でしょうか。それは、「エルサレムは諸国の民よりも悪事を働いて、わたしの定めに逆らい、その回りの国々よりもわたしのおきてに逆らった。実に、エルサレムは、わたしの定めをないがしろにし、わたしのおきてに従って歩まなかった」(6節)ゆえ、である、と言うことができると思います。

 

エルサレムは諸国の民よりも悪事を働いて、わたしの定めに逆らい、その回りの国々よりもわたしのおきてに逆らった。実に、エルサレムは、わたしの定めをないがしろにし、わたしのおきてに従って歩まなかった」(6節)ゆえ、「神である主はこう仰せられる。」(7節)、という文脈になります。

 

7節で神である主が仰せられること、というのは、「あなたがたは、あなたがたの回りの諸国の民よりも狂暴で、わたしのおきてに従って歩まず、わたしの定めを行わず、それどころか、あなたがたの回りの諸国の民の定めさえ行わなかった。」(7節)ということです。

 

「あなたがたは、あなたがたの回りの諸国の民よりも狂暴で、わたしのおきてに従って歩まず、わたしの定めを行わず、それどころか、あなたがたの回りの諸国の民の定めさえ行わなかった」(7節)ゆえ、「神である主はこう仰せられる。」(8節)、という文脈になります。この7節の部分が、8節冒頭の「それゆえ、・・・」になります。

 

8節(その4、後半)で神である主が仰せられること、というのは、「今、わたしもあなたを攻め、諸国の民の目の前で、あなたにさばきを下す。」(8節)「あなたのしたすべての忌みきらうべきことのために、今までしたこともなく、これからもしないようなことを、あなたのうちで行う。」(9節、その4、後半)ということ、などです。

 

神である主が「・・・あなたを攻め、諸国の民の目の前で、あなたにさばきを下す」(8節)のは、「あなたがた」が「あなたがたの回りの諸国の民よりも狂暴で、わたしのおきてに従って歩まず、わたしの定めを行わず、それどころか、あなたがたの回りの諸国の民の定めさえ行わなかった」(7節)からである、と考えられます。

 

その6、に続きます。